​​​

平成29年度                                                            三ツ池公園の植物へ
4月
4月5日(水)
シダレザクラ コシノヒガン コシノヒガン ヒメシャラ オオシマザクラ

オオシマザクラ シュゼンジカンザクラ ソメイヨシノ

4月5日(水)

 サクラの開花が続いている。近くの公園でも「漸く咲いたなぁ」と言える状況になって来た。今日は天気が穏やかで、サクラを見るのには好都合になったので、昼頃三ツ池公園へ出かけた。

 南門へ近づくと、外からソメイヨシノが咲いているのが分かるまでになっている。南門の正面にあるシュゼンジカンザクラは、もう緑の葉がぎっしり生えており、あの美しく咲いた光景は面影もなく なっている。

 外から見えたソメイヨシノは左側のソメイヨシノで、ほぼ満開に近く咲いている。水遊び場を挟んで、向かい側にあるソメイヨシノを見ると、こちら側は花の数が大分少ない。「咲き出した のか」と思える程にしか咲いていない。近くに向かい合っているのに、どうしてこんなに咲き方が違うのだろうか。考えられるのは日照時間かも知れない。よく咲いている方は午前中からよく日が当 たっているようだ。

 コシノヒガンはよく咲いている。ほぼ満開のようだ。コシノヒガンの萼筒を見ると、球状の膨らみがあり、表面には毛がたくさん見られる。昨年、このサクラを調べ、萼筒の形状からエドヒガン系だろ うと思った(資料1)。資料2によると、コシノヒガンについて、2つの説が挙げられている。1つはエドヒガンとオオシマザクラの自然交雑種、もう1つはマメザクラとエドヒガンの種間雑種の2つの説で ある。いずれもエドヒガンが関係している。また、富山県南砺市にコシノヒガンの自生地があると紹介されている。
  
 資料1:https://01hana.blog.fc2.com/blog-date-20160404.html
 
 資料2:http://jahlove.jp/sakura/259.html
 

 下のサクラを見た後、何時もの坂を上って行った。右側にヒメシャラの樹があるので、この樹の冬芽を久し振りに見た。冬芽の先に緑色のものが出てきている。新葉であることは明らかである。見 えている部分は表か、裏かはまだ分からないが、新葉は丸まっている。  左側にサクラが見えてくる。このサクラの冬芽を見ていた時は冬芽に毛がないので、オオシマザクラと見ていた。ところが、花が咲いたのを見ると、ソメイヨシノである。どこでどう見間違えたのだろ う。勘違いだろうか。過去の冬芽の記録を探したが、残っていなかった。安易に見て、記録にとどめていなかったようだ。

撮影:4月3日

 記  平成29年4月3日(月)

4月6日(木)
ボケ シダレザクラ シダレザクラ シロヤブツバキ オトメツバキ

カンヒザクラ カンヒザクラ ベニバナトチノキ ベニバナトチノキ ヤブツバキ

4月6日(木)

 丘の上広場には大きなシダレザクラがある。今日あたりは豪華な姿見られるのではと、期待して向かった。園道からはツバキがあり、上だけが見え、全貌が見えない。広場に上がり近づいた。何か期待とは少し違った姿になっていた。少し散り始めたのだろうか、下の方には花がついていない。枝を通し上空を見ると、ほぼ満開に近いようだ。シダレザクラの全景を撮影したかったが、どの角度から見ても綺麗な姿は臨まれなかった。逆光にならないように、ツバキの上空を通して撮影した。このサクラはコシノヒガンに似ており、萼筒に球状の膨らみがある。シダレザクラはエドヒガン系が多いというが、これもエドヒガン系になる。

 目をツバキに移した。今がツバキの最盛期なのか、花数が増えてきた。ここの公園にはヤブツバキ、シロヤブツバキ、オトメツバキなどがある。

 ツバキの下は日陰になっている。そこに、淡いピンク色をした綺麗な花があった。これはボケである。ホケの枝には棘があるが、厚そうな花弁は清楚で美しい。

 パークセンターへ向かって坂を下りて行くと、カンヒザクラの赤みが目に入ってきた。日の当たるところのカンヒザクラは、既に花を落としてしまったが、ここのカンヒザクラは、公園の中では最後に咲いてくる。拡大してみると、まだ、十分瑞々しさがある。

 藪の中にベニバナトチノキが2本ある。1つの冬芽に触って、粘液を確かめたいと思っているが。中々そのチャンスがやって来ない。冬芽を見ると、既に先の方から新葉が出始めている。更に、1つ1つの冬芽をよく見ていくと、葉全体が伸び出でたものも見られる。この姿を見ると、春が速い速度で進んでいることが分かる。

撮影:4月3日

 記  平成29年4月4日(火)

4月7日(金)
チガヤ マユミ サンシュユ ネコヤナギ ネコヤナギ

ベニシダレ ベニシダレ

4月7日(金)

 パークセンター前の広場に出ると、広場には多くの人が出ていた。天気がいいので花見に来ている人が多い。水路沿いに進むと、沼の中にチガヤのような穂が見えた。チガヤはついこの前見たと思ったが、その時からもう1年が経ったことになる。チガヤの周りには、沢山のスギナが見られる。何もなかった沼地も、これからいろいろなものが出現してくるようだ。

 水路の脇に2本のマユミの樹がる。それほど大きな樹でないので、この樹は冬芽や花が見やすい。つい先日までは、ここで冬芽をよく見ていた。あっという間に新葉が出て、その脇には花芽が出来ている。蕾は殆どが緑色で、先にはいくつかの割れ目が見えてきている。

 奥の沼の方に行くと、途中にサンシュユの樹がある。見ると、花が咲いている。前回来たときは満開で、日光に照らされ、眩しく輝いていた。花は今日も咲いているが、前回ほどの輝きは無くなっている。しかし、サンシュユは花期が長い。

 奥の沼へ行きネコヤナギを見た。もう冬芽の芽鱗が剥がれ、花が見られるのではと思っていたが、多くの冬芽は未だ芽鱗に覆われている。幾つかの冬芽の芽鱗が剥がれ、白色の毛で覆われている。その中のうち、雄しべが見えるものがあった。ネコヤナギは雌雄が別株というので、この花は雄株になる。

 沼の前にある花壇のシダレザクラが咲き出しているが、花数は少ない。花は紅色を帯びている。丘の上広場で見たシダレザクラは薄い紅色だが、此方は濃い紅の色をしているので、ベニシダレになる。ベニシダレは萼筒に膨らみがあり、エドヒガンの変種と言われている。

撮影:4月3日

 記  平成9年4月4日(月))

4月8日(土)
アンズ ジュウニヒトエ ジュウニヒトエ タツナミソウ タツナミソウ

ムラサキシキブ ミズキ ミズキ ヨコハマヒザクラ ヤマザクラ

4月8日(土)

 三ッ池公園の中に、綺麗に整備されているコリア庭園がある。先日来たとこには、奥の庭のサンシュユが満開で綺麗だった。今日も何か新しいものが見つかるかも知れないと期待をしながら中へ入った。奥のサンシュユは未だ綺麗に咲いていた。一段高くなった花壇を見ていると、アンズの樹があり、白色の花が咲いていた。アンズの花はブンゴウメによく似ている。

 アンズの樹の下を見ていると、薄紫色の花が見つかった。ジュウニヒトエという珍しい花である。ジュウニヒトエの花は見栄えがしないので、注意して見ないと、花とは分からない。この花はシソ科の唇形花で、上唇が2裂、下唇は3裂になっている。

 ジュウニヒトエを見ていると、奥の方に濃い紫色の花が見えた。タツナミソウのような気がするが、遠くからはよく分からない。写真を撮り確認すると、やはりタツナミソウであった。この花もシソ科の唇形花で、上唇はかぶと状にふくらみ、下唇は3裂し、内側に紫色の斑点がある。

 資料:https://matsue-hana.com/hana/tatunamisou.html

 コリア庭園を出て、藪の中のムラサキシキブを見に行った。「冬芽は」と探したが、頭に描いていた冬芽の姿はどこにも見えなかった。どの冬芽もなくなり、新葉が出ていた。そこで、新葉をよく見ると、星状毛に覆われた冬芽そのものが伸びて、葉の姿に変わっているのが分かった。よく見ると、冬芽の姿の名残がある。伸びた新葉の先は緑色に変わっているが、星状毛は残ったままである。

 藪の出口にミズキの樹がある。この樹は、低いところから枝が出ており、冬芽を見ることが出来た。赤褐色の冬芽の先が開き、中から緑色のものが出てきている。新葉が出始めたことが分かる。幾つかの冬芽を見ていくと、明らかに新葉と分かる葉が出ている冬芽があった。正に新しい生命の誕生の様である。

 藪から出て、下ノ池に沿って進んだ。ここの道には、カンザンが植えられているが、未だ花を付けていない。右側には、テニスコートが広がっている。ここではいつも全部のコートが埋まっている。左に曲がり、茶店の前のヤマザクラを目指した。途中で、池側にヨコハマヒザクラの赤みを帯びたサクラが見えた。池をバックに綺麗に映っている。思わずカメラに収めた。

 ヤマザクラの見える広場へやってきた。ヤマザクラはソメイヨシノより開花が遅いので、未だ花を見ることが出来ない。前回、冬芽は堅く閉じていたが、先が開き、中から新芽が頭を出だしている。この中から蕾が出てくる。いよいよヤマザクラの冬芽にも動きが出て来たようだ。

撮影:4月3日

 記  平成29年4月5日(水)

4月9日(日)
ヒュウガミズキ ヒュウガミズキ シロバナタンポポ ヨコハマヒザクラ ヨコハマヒザクラ

アカメガシワ アカメガシワ

4月9日(日)

 茶店を過ぎた所に、開花宣言の標準樹になっている大きなソメイヨシノの樹がある。そこへ向かい始めた時、水辺近くに黄色い花をつけた低木が見えた。今咲き出しているヒュウガミズキかもしれないと思った。しかし、遠くからはヒュウガミズキかトサミズキかの判定が難しい。望遠で写真を撮ってみた。雄しべの葯が黄色く、小花の数が少ないようだ。写真からはヒュウガミズキに見える。

 ソメイヨシノの開花宣言の標準樹を見たが花は目立たなかった。むしろ目は土手に咲いているシロバナタンポポの方へ行った。三ツ池公園の中では、毎年ここの土手にシロバナタンポポを見ることが出来る。関東の方ではシロバナタンポポは珍しいというが、見つけようと見ていると、ときどき見かける。

 中ノ池と下ノ池の境の堤にヨコハマヒザクラがあり、満開になっている。このサクラは赤みがあり、遠くからもよく目立つ。横浜の名前がつく通り、横浜産のサクラである。カンヒザクラと、ケンロクエンクマガイからできたものと言われている。

 里の広場に入ると、沢山の人が出ていた。広場の草原にシートを敷き、何かをつまんでいる。楽しそうな雰囲気が伝わって来る。先日触れたアカメガシワの切株の残骸を右に見て進んだ。道を覆い被さっていたアカメガシワがなくなったため、この辺は明るくなった。奥の藪にカジイチゴが花を付けていた。花弁は5枚で、花弁には皺が見られ、一見八重のように見える。

 一番奥にアカメガシワがある。長く横へ伸びた枝に付いている冬芽を見た。この冬芽は裸芽で、沢山の星状毛で覆われていたが、その星状毛の間に赤インクを垂らしたような跡が見えてきた。アカメガシワの名前の由来は新芽が赤いということから来ているので、この赤い点のようなものは新葉になるのかもしれない。左にいる虫はワラジムシと思える。

撮影:4月3日

記  平成29年4月6日(木)

4月10日(月)
ショウゲツ シロタエ ベニガサ ベニユタカ ナノハナ

ベニハナモモ ハクモクレン ハクモクレン

4月10日(月)

 中の池沿いに色々なサクラが植えられている。いずれもソメイヨシノより開花期が遅く、まだ冬芽の状態である。ソメイヨシノが咲き、春もどんどん進んできたので、それぞれの冬芽が動き出したのではないかと思う。

 白妙、松月、紅笠、紅豊の冬芽を見た。この4つはいずれも、冬芽の芽鱗に毛がないので、オオシマザクラ系の様である。白妙を見ると、冬芽は開き中から緑色の苞葉が大分出てきている。幾つかの冬芽を見ていくと、中にはピンク色の花弁の一部が見え始めているものもある。松月の冬芽も先が開き、緑色の苞葉が見え始めている。しかし、白妙ほどでは出てきていない。紅笠の冬芽も開き苞葉が出始めている。中にはピンクの花弁の一部が見え始めているものも見られる。紅豊の冬芽も先開き、緑色の苞葉が見え始めている。苞葉の出方は、松月と紅豊が同じぐらいで、白妙が一番開花へ近いようだ。何種類かのサクラの冬芽の様子と見てきたが、いずれも開花へ向けて動き出していることが分かった。

 里の広場の出入り口へ来ると、黄色いナノハナ花壇を埋めていた。花が咲いているが、例年見るナノハナより背丈が低い気がする。植えたのが遅かったのかもしれない。黄色い花が沢山咲いていると、心までが明るく照らされてくる。

 花の広場へ入りかけると、右の方に赤紫色の花が見えてきた。ハナモモが咲いて来たと思った。色が濃いので、カンヒザクラが思い浮かんだ。花は八重で、枝に沿ってぎっしり咲くので、見応えがある。

 山の中に白色の花が見えた。遠くからは何の花か判定が難しいが、ハクモクレンかコブシと思われる。花はみんな上を向いているようなので、ハクモクレンの可能性がある。確認のため望遠写真を撮ってみた。確かに、いずれの花も上を向いており、花の下に葉がない。従って、この花はハクモクレンになるようだ。

撮影:4月3日

記 平成29年4月7日(金)

4月11日(火)
ベニシダレ ベニシダレ イズソメイ イズソメイ ウンナンロウバイ

シダレザクラ シダレザクラ

4月11日(火)

 花の広場の奥へ行くと、パークセンター前で見たベニシダレと同じサクラがある。此方の方がずっと大きなシダレザクラなので、満開になると豪華である。見ると花が咲いているが、未だ満開でない。しかし、蕾の様子からすると、以前のような豪華な光景になるか疑問である。何だか年々衰えてくるような気がする。

 直ぐ近くに赤いハナモモがあるが、此方も以前の華やかさがなくなっている。広場にはイズソメイというサクラがある。どんなサクラなのか、昨年から資料を探し続けているが、資料は皆無である。名前からして、発祥は伊豆辺りであると思われるが、詳細は不明である。花を見ると、大きさは約3㎝、萼筒には毛が密生している。どこをとっても、ソメイヨシノと変わりがない。

 奥の日陰に、ウンナンオウバイの黄色い花が咲いていた。我が公園にも同じようなものがあるが、此方はオウバイである。オウバイは落葉するが、ウンナンオウバイは落葉しないという。確かに我が公園のものは冬には葉がない。

 参照:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1284.html

 広場での一番の目当ては中央付近にあるシダレザクラである。まだ早いのか、花は咲いていない。見えるものは蕾ばかりである。丘の上広場に同じようなシダレザクラがあったが、満開を過ぎたようであった。同じシダレザクラなのに、此方は未だ蕾の状態である。丘と平地の違いがあるが、同じシダレザクラなのだろうかと、疑問を感じる。萼筒に膨らみがあり、表面に毛が密生しているところは全く同じである。

撮影:4月3日

記 平成29年4月7日(金)

4月12日(水)
シダレソメイヨシノ オオヤマザクラと中の池 イズソメイ イズソメイ ウンナンロウバイ

コブシ

4月12日(水)

 イズソメイの横にシダレソメイヨシノがあり、花が咲き始めた。シダレザクラはエドヒガン系が多いと言われているので、このサクラの萼筒を見た。やはり萼筒には膨らみがある。従って、このサクラもエドヒガン系になる。シダレソメイヨシノの写真を見ていると、何かすっきりしないものがある。公園内には、丘の上広場のシダレザクラ、花の広場のベニシダレ、まだ蕾だけのシダレザクラ、そしてこのシダレソメイヨシノがある。

 名前が違うが、どこが違うのだろうか。萼筒には膨らみがあり、毛が密生している点はみな共通している。しかし、花の咲く順序を見ると、丘の上広場のシダレザクラ、花の広場のベニシダレ、シダレソメイヨシノ、そして花の広場の蕾だけのシダレザクラとなり、それぞれ開花期に違いがある。さらに詳細を知りたいが、シダレザクラについての資料が乏しいので難しそうだ。

 花の広場を出て、中ノ池へ出た。遠く対岸に、ヨコハマヒザクラのピンクの花が臨める。花と水を見ていると、心が和んでくる。左手前はオオシマザクらである。緑の葉が出ているので、花の白色が目立たない。

 ここから左に池を見ながら坂を上って行った。上りきったところの崖にレンギョウの黄色い花が見えて来た。ここは昨年大きな工事が行われた場所である。今見るレンギョウの花の上には休憩場があり、藤棚があった。今は、上へ回る道は無くなり、いま進んでいる道1本になっている。レンギョウは、新しく出来た土手に植えられたものである。まだ背丈が小さいが、沢山の花を咲かせている。

 坂を下りてくると、水辺の畔にユキヤナギが見えてきた。緑の葉に白色の雪をまぶしたような景色になっている。ここからは道は平らになる。

 コブシの枝が水面上へ伸び、白色の花をつけている。池の水、白色の花、緑がよく調和している。この景色を見ていると、心も原点へ戻され、疲労が回復してくる。

撮影:4月3日

記  平成29年4月8日(土)

4月13日(木)
ブンゴウメ アンズ 左:アンズ、右ブンゴウメ

4月13日(木)

今年は色々なウメの花を見てきた。今見たくなっても、もうウメの花は見ることが出来ない。見てきたウメの花の中で、ブンゴウメが強く印象に残っている。花弁そのものは白色だが、萼が赤褐色なので、赤みがかって見えた。ブンゴウメについて調べると、アンズの花に似ているという。それならば、「ブンゴウメの花とアンズ花はどこが違うのだろうか」という疑問が湧き、知りたくなってきた。しかし、ブンゴウメの樹は何度も目にしてきたが、アンズの樹は目にすることがなかった。そのため、ブンゴウメとアンズの違いについて確かめる機会がなかった。  ところが、先日、偶然アンズと標記された樹を見ることが出来た。また、アンズの樹の近くには殆ど花を落とし、数輪が残されたブンゴウメもあった。ブンゴウメとアンズの違いを知るにはまたとない機会だと思った

 両方とも、花弁は白色、雄しべは沢山、赤褐色の萼は反り返っていると、どの点も共通しているので、別々に見ていたのでは、全く区別がつかない。ある資料に、「花の大きさに違いがあり、アンズの方が大きい」と書かれていたことを思い出した。そこで、実際に計測してみた。花の直径を計測すると、アンズは2.5㎝、ブンゴウメは2.0㎝であった。確かに、アンズの方が大きいことが分かった。しかし、差はわずか0.5㎝である。計測の仕方で、この位の違いは出て来る可能性がある。そこで、同時に比べることはできないかと、アンズの樹の下に落ちていた花をブンゴウメの花の近くに寄せて、写真を撮った。写真に撮るまでもなく、両方を並べると、大きさが明らかに違い、アンズの方が大きいことが認められた。

撮影:撮影:2月26日、4月3日

記  平成29年4月9日(日)

4月14日(金)
中ノ池とサクラ(三ツ池公園公園) 南門のソメイヨシノ シュゼンジカンザクラの果実 ホオノキ フユザクラ

ヤエオオシマセンダイヨシノ センダイヨシノ コウカ コケリンドウ

4月14日(金)

 ぐずついた天気に外出が阻まれていたが、今日は晴れたので、「三ツ池公園のサクラが見頃になっているのでは」と思い、出かけることにした。

 何時もの通り南門を入ると、左側のソメイヨシノが満開を迎えていた。その代り、先日満開だったソメイヨシノやヨコハマヒザクラはもうほとんど花がなくなっていた。この一角を見ても、同じソメイヨシノでも、個体差があるのだろうか、開花期が多少ずれている。右側のソメイヨシノは、先日は花数が少なく、これから満開を迎えると思われていたが、今日見ると、開花が急速に進み、既に最盛期を過ぎていた。何か、このソメイヨシノは開花期が短かったようだ。

 すっかり葉ザクラになって仕舞ったシュゼンジカンザクラを見ると、既に緑色の果実が大分膨らんでいた。花が咲き、この果実までが随分短かった気がする。果実はもう十分大きくなっている。あとは熟すのを待つばかりである。

 いよいよこれから池の周りのサクラを見ることになる。池に近づき、目はサクラを追いかけていたのだが、最初に目に入ってきたのは、ホオノキになった。枝先の葉が広がっているので、花が咲いているのかもしれないと、望遠で確認したら、薄紫色をした芽鱗の抜け殻が未だ付いており、大きな蕾が開き始めたところだった。

 白色をしたサクラが見えた。このサクラは、花が小さく、数が少ない。この位置にあるサクラは、確かフユザクラではないかと記憶している。また、記名されていたと思ったが、樹には何も下がっていなかった。昨年の記録を見ると、フユザクラになりそうだ。

 直ぐ隣のヤエオオシマが花を付けていた。名前からオオシマザクラ系であることが分かる。オオシマザクラの花弁は白色なので、その八重であろうと思っていた。ところが、花を見ると、若干薄いピンク色をしていた。

 ソメイヨシノが終わるころになると、咲く出すサクラには八重桜が多いと感じている。センダイヨシノが現れた。この名前の樹の記憶がない。花は、薄いピンク色をした八重で、ヤエオオシマに似ている。両方を並べてみても区別がつかない。

 紅華が現れた。蕾が多く、花数が少ない。ヤエオオシマやセンダイヨシノよりは、花弁の数が多きようで、ピンク色が濃いヤエザクラである。

 右側の土手に数人の人の塊が出来ていた。何の写真を撮っているのか覗いてみると、小さいリンドウのような花が見えた。小さいので、知っている人でないと、咲いていることが分からない。薄い青い花弁が5枚に見えるが、基は着いている。間に同じ色の副片が見られる。花径は1㎝、高さ1.5㎝、調べると、コケリンドウであった。

撮影:4月12日

記  平成29年4月12日(水)

4月15日(土)
ネコヤナギ ベニシダレ ベニシダレ ベニシダレ ヤエベニシダレ

オトメツバキ サクラと中の池? ウスベニオオシマ ウスベニオオシマ ケンロクエンキクザクラ

ウコン

4月15日(土)

 コケリンドウを見てから、久しぶりに池沿いに進んだ。パークセンター前の広場へ着くと、広場は、天気がいいせいか多くの人が出ていた。つい先日見た奥のネコヤナギを見に行くと、10日ぐらいで、多くの冬芽が芽鱗から抜け出て、花に変わっていた。ネコヤナギは雌雄が別株であるという。このネコヤナギの1つ1つの花を見ると、基の方が黄色く見え、先の方は白色の毛が目立つ。黄色く見えるのは葯であるので、このネコヤナギは雄株である。基の方が黄色いということは、雄株の花は下から上へと咲いていくのだろうか。

 先日来たとき、駐車場前のベニシダレは花が咲き始めた時だったが、10日余りで開花した花の数が沢山増えてきた。その分見栄えもよくなた。萼筒に膨らみがあり、花が小さそうに見えた。花の直径を計測すると、2.5~3.0㎝であった。シダレザクラはエドヒガン系が多いという。その中で、ベニシダレは赤みが強く出ている。

 同じ広場には、もう1本のシダレザクラがある。此方は八重になっているので、ヤエベニシダレになる。やはりエドヒガン系を示す萼筒の膨らみが見られる。花の直径はこちらの方がやや大きく、3.0㎝あるようだ。

 池へ戻り始めた。左側に丘の広場から来る坂道がある。その坂道を出たところにオトメツバキが咲いていた。花数が増し、先日よりは目立つようになってきた。いままで、オトメツバキの雄しべの存在が分からなかったが、この写真を見ると、雄しべが写っている。花弁が多いので、隠されていたことが分かってきた。

 ウスベニオオシマが咲いている。先程、ヤエオオシマを見てきた。何か名前が似ている。「ウスベニ」の名前が付いているので、ヤエオオシマに赤みが加わったように思った。写真を比べてみると、やはりそんな気がする。

 直ぐ隣に兼六園菊桜がある。枝先に赤い蕾が付いている。いくらか蕾は開きかけているようだが、近くで見られないので、詳しいことは分からない。兼六園菊桜には、花弁が250枚から400枚ぐらいあり、八重の中でも花弁数が多いサクラとのことのようだ。

 ウコンが蕾を持っている。このサクラは、ウイキペディアによると、ギョイコウとともに花弁に葉緑体がある珍しいサクラだという。しかも、ウコンは緑色が弱く淡黄色の花になるという。蕾は赤みを帯びており、この蕾からは淡黄色の花が咲くとは想像できない。

撮影:4月12日

記  平成29年4月13日(木)

4月16日(日)
カンザン カンザン ヤマザクラ ヤマザクラ ヤマザクラ

コケシミズ コケシミズ ソメイヨシノ ヨコハマヒザクラ

4月16日(日)

 テニスコートの横の園道はサクラの並木になっている。開花時はサクラのトンネルになる。ここのサクラはカンザンが主体で、その中にオオシマザクラ、ソメイヨシノが入っている。もうそろそろオオシマザクラは終わりかと思ったが、ここのオオシマザクらはまだ十分楽しめる状況にある。ソメイヨシノは幾分衰え出している。「一番多いカンザンは・・・」と見ると、赤く染まった蕾の状態である。開花にはあと数日かかるようだ。

 いこいの広場のヤマザクラを見に進んだ。手前のオオシマザクらがよく咲き、葉が出ているので、よく見ないと、ヤマザクラと思ってしまう。ここの広場には何本かのヤマザクラが集中的に植えられており、ヤマザクラと標記されている。この名札がないと、この樹がヤマザクラとは分からない。花を見ると、ほんのりとピンク色がかったものがあれば、白色のものもある。色々な資料には、「ヤマザクラは開花と同時に茶褐色の葉が出る」というが、この点だけでヤマザクラとは判定が難しい。今見ている花もこの点だけではヤマザクラとは分からない。花が高いところにあるので、直接見ることが出来ないのが残念だ。望遠写真を見て、萼片の鋸歯が分かりそうな部分を探した。鮮明でないが、萼片には鋸歯がないようだ。確かにヤマザクラのようだ。

 茶店の横にソメイヨシノの開花標準木がある。今まで見てきたソメイヨシノの中で、一番花が少なくなっている。水際まで伸びた枝に、沢山の花弁がついた素晴らしい光景は、今日は見られない。期待していただけに残念だった。しかし、写真に撮れば、未だ絵になっている。

 直ぐ隣に、小さいが花を沢山付けたコケシミズがある。花の落ちかけたソメイヨシノの後だけに余計にきれいに見える。萼筒などを見るとオオシマザクら系統と思われるが、花弁は薄いピンク色をしている。花弁の上部には細かい切込みが見られる。サトザクラということで、名前の由来は不明である。

 ヨコハマヒザクラが1本だけ花を残していた。公園に入った時、直ぐ見たヨコハマヒザクラは葉ザクラになっていたので、ここでの花は期待していなかった。赤茶色をした葉が出始めているが、赤みがかった花そのものは未だ楽しめる。

撮影:4月12日

 記  平成29年4月14日(金)

4月17日(月)
ソメイヨシノ ヤマブキ シロタエ オオシマザクラ ショウゲツ

ベニガサ ベニユタカ

4月17日(月)

 里の広場に入ると、満開のソメイヨシノが迫ってくるような景観が広がっていた。サクラも見頃とあって、多くの人がサクラの樹の下で花見を楽しんでいる。中央の大きなサクラの樹の後ろには、今年一番先に花をつけたカンヒザクラが、葉ザクラになっている。今のこの樹の姿を見て、カンヒザクラと知る人は少ないと思う。花が終われば、人の目も遠ざかってしまう。

 里の広場を出ようとすると、黄色い花が目に入った。ヤマブキと分かる。先日も別の公園でヤマブキを見て、もうこの季節になったのかと感慨を新たにしたばかりだった。今日はその後、大砂場で、咲き誇るヤマブキを見ることになった。

 園道へ出て、中の池沿いのサクラを見ながら進んだ。前回は蕾が多かったが、今日はいろいろなサクラが開花していることを期待していた。白色の白妙が咲いている。八重で、大きな花である。白色なので、オオシマザクラ系の花と分かる。冬芽を見ていた時も、芽鱗に毛がないので、オオシマ系ではないかと思っていた。

 隣にオオシマザクラが咲いていた。八重の白妙を見た後だと、最盛期を過ぎたオオシマザクラが貧弱に見えてしまう。仕方がないのかもしれない。でも、他所のオオシマアクラは大分葉ザクラ化しているが、この花は十分花が持ちこたえている。

 松月は、赤い蕾が開き始めたところである。このままだと、赤味の濃い花になると思われるが、実際に咲くと、薄いピンク色をしている。サクラの蕾はどれも最初は赤みを帯びている。松月も例外ではない。

 薄いピンク色をした紅笠が咲いている。白妙に薄いピンクを加えたような感じの花である。それでもこちらは花弁の枚数が多いようだ。

 同じように薄いピンク色をした紅豊が続いている。蕾が多く、未だ花の数は少ない。此方は紅笠より花弁の数が少ないようだ。

 中の池沿いには、白妙、オオシマザクラ、松月、紅笠、紅豊と色々な種類のサクラがあり、通る人の目を楽しませてくれる。また、ここに咲く多くはソメイヨシノより開花が幾分遅いので、ソメイヨシを見損なった人にもサクラの美しさを伝えてくれる場所でもある。

撮影:4月12日

記  平成29年4月14日(金)

4月18日
ヤエベニシダレ シュジャク ミクルマガエシ ミクルマガエシ エイガンジ

ミクルマガエシ ハナガサ

4月18日(火)

 三ッ池公園の里の広場の一角に小高い丘があり、そこに最近新しいサクラが植栽され、花をつけ始めている。新しい園芸種のようで、馴染みのない名前が付けられている。どんな種類があるか一通り見ると、ヤエベニシダレ、朱雀、御車返”(みくるまがえし)、永源寺(えいげんじ)、花笠の名前があった。 

は、先程も見てきたおなじみなサクラである。エドヒガンの変種で、赤味の強いシダレザクラである。 

 朱雀(スザク)という薄いピンクのサクラがある。八重桜であるが、花弁の数は驚くほど多くはない。萼には鋸歯がないようなので、ヤマザクラ系統のような気がする。朱雀についての資料は少なく、漸く1つの資料を見つけた。それによると、「京都の朱雀にあったのでこの名がついたといわれます」と説明されていた。 

 資料:http://www.hananokai.or.jp/sakura-zukan/yp_szukan/d/163.html 

 御車返という聞きなれないサクラがある。まずどのように読むか調べると、「みくるまがえし」と読むことが分かった。それにしても珍しい(資料1)。このサクラも薄いピンク色の八重で、それほど花弁の数は多くないようだ。資料1に一重八重とあったので、この意味が分からず、調べてみた。資料2で、「一重の花と旗弁をもった6~8枚の花弁がある花が,同じ木に混じって咲くので〈八重一重〉ともいわれている」との説明があった。どうも、「一重八重」と「八重一重」とは同じ様に思える。ここで、旗弁という言葉が出て来た。マメ科の花の旗弁は分かるが、サクラにもあるとは初めて知った。この旗弁について調べると、資料3で、「葯が花弁に変わり、旗のようになったものである」と説明されていた。これだけ調べてみても、サクラの旗弁のイメージが湧いてこなかった。更に資料4を探してみると、旗弁のイメージを掴むことが出来た。ここでもう1度、写真を見直すと、御車返の中に、旗弁が見えるようになってきた。確かに、旗弁を持った花と、持たない花が混ざっている 

 資料1:http://www.weblio.jp/content/%E5%BE%A1%E8%BB%8A%E8%BF%94%E3%81%97

 資料2:https://kotobank.jp/word/%E5%85%AB%E9%87%8D%E4%B8%80%E9%87%8D-399512

 資料3:https://kotobank.jp/word/%E6%97%97%E6%A1%9C-1392274

 資料4:http://blog.goo.ne.jp/nsazb_gonta/e/48353c9f6a7da894621b553fda9a0fb8l

 永源寺(エイゲンジ)というサクラがある。これも初めて聞く名前である。蕾のうちはピンク色をしているが、咲き始めると次第に色がうすくなり、完全に開花すると、ほぼ白色になってくる。八重だけど花弁はそれほど多くはないようだ。資料によると、「永源寺地区にある「大本山永源寺」の境内にあったことから名付けられました」と名前の由来が説明されている。また、花よりも葉が先に出る大きなサクラだという。 

  花笠、この名前も初めて聞く。ピンク色の濃い八重桜である。花弁は多い。資料によると、「花は大輪、花弁には細かい切れこみが見られ、また、雌しべは葉化し、長く突き出ています」と説明されている。花弁の細かい切れ込みは確認できる。雌しべの葉化は、中々珍しいことで、確認したが、「そういう感じがする」という程度であった。「花の形が花笠によく似ていることからこの名がつけられました」との説明もあった。  

 資料:http://www7b.biglobe.ne.jp/~cerasus/cera-hm/c-hanagasa.html

撮影:4月12日

 記  平成29年4月14日(金)

4月19日(水)
アカメガシワ ヘビイチゴ フゲンゾウ ベニシダレ ベニシダレ

ベニシダレ ベニシダレ シダレソメイヨシノ シダレソメイヨシノ 左:イズソメイ 右:シダレソメイ

イズソメイ

4月19日(水)

 丘には、初めて見、聞きするサクラがあった。旗弁のある御車返(みくるまがえし)と葯が葉化した花笠は珍しい形をしていることで、特に印象に残った。

 再び里の広場へ下り、いつも見るアカメガシワを見た。冬芽が芽吹き始めている。新葉が赤いからアカメガシワの名前が付けられたと聞いているので、確かめない分けにはいかない。星状毛で覆われた冬芽の先端が赤みを帯び、葉の形になり始めている。「確かに新葉が赤い」と確認できる。また、この冬芽が裸芽であったことも確認できる。

 足元に黄色い小さな花が沢山見える。黄色い花弁は5枚で、葉は3出葉である。先日見て来たヘビイチゴになる。中央の花托に沢山の雌しべがあり、その周りを雄しべが取り囲んでいる。

 花の広場に入ったところに大きなサクラの樹があった。見ると、フゲンゾウと書かれた標識が下がっていた。サクラの樹については注意してメモっていたが、ここにフゲンゾウあったとは記録していなかった。フゲンゾウは他のサクラより、花期が遅いので、このサクラが咲く時に来ていなかったのかもしれない。フゲンゾウの花を見た時のことを1度かいたことがある(資料)。この花は雌しべが長く伸び、象の鼻に似ているという特徴がある。今は紅い蕾で、その様な兆候は分からない。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-date-20140415.html

 

 花の広場には何本かのシダレザクラがある。以前中央に大きなシダレザクラがあり、その見事さは三ツ池を代表していた。まず目に付くのは左側にあるベニシダレである。ベニシダレはすでに何度も目にしてきたが、ここのベニシダレが、一番規模が大きい。先日もこのサクラを見たが、以前よりも衰えたのか、年々花数が少なくなってきている。

 2代目になるシダレザクラの花数が、先日より増えてきた。昨年は、サクラの下にナノハナが沢山咲いており、シダレザクラを引き立てていたが、今年は手付かずのままで、僅かに生えて来たナノハナが寂しく花を付けていた。やはり、ナノハナの黄色い花があって、シダレザクラは引き立ってくる。このシダレザクラには標識がないが、花弁に赤みがあるので、ベニシダレになると思う。

 シダレソメイヨシノがある。資料によると、オオシマザクラと、シダレザクラとの交配種で、最大開花時には白色になるという。萼筒の膨らみにシダレザクラの形質が残されている他は、ソメイヨシノとほとんど変わらない。最大開花時には白色になることがオオシマザクらの形質かも知れない。実測すると、花径2.0㎝、花柄2.0㎝、萼0.7㎝程で、萼筒には膨らみがある。

 資料:https://01hana.blog.fc2.com/blog-date-20140415.html

 シダレソメイヨシノと並んで、イズソメイがある。先日もこのサクラについて調べてみたが、資料は皆無のようだ。実測すると、花径3.5㎝、花柄3.0㎝、萼1.0㎝程で、花が大きく、花柄が長い点が目に付いた。

撮影:4月12日

 記  平成29年4月17日(月)

4月20日(木)
エドザクラ ギョイコウ イチョウ ソトオリヒメ バンリコウ

中の池

4月20日(木)

 花の広場の奥まったところにいろいろなサクラがある。すでに花期を終えたものは、シュゼンジカンザクラ、ツバキカンザクラで、今咲いているもの、これから花期を迎えるものにエドザクラ、ギョイコウ、一葉、衣通、万里香などがある。一昨年ごろから、名前の札がつけられたので、聞きなれないサクラが随分ある。恐らく、園芸品の里桜の仲間と思われる。

 シュゼンジカンザクラ、ツバキカンザクラに混ざって、江戸桜がある。この名前札は昨年気が付いた。以前はこのような名前が付けられていたとは記憶していない。ピンク色の大きなサクラで、枝先に沢山の花が塊をなすように咲いている。計測すると、花径3.5㎝、花柄2㎝、萼筒0.5㎝と、大きなヤエザクラである。

 江戸桜の向かい側にギョイコウという緑色のヤエザクラがある。雌しべが長く、開花から日数が経つと、中心部が赤みを帯びてくる。緑色の花なので、よく見ないと、開花したかどうかが分からない。

 参照:https://01hana.blog.fc2.com/blog-entry-1727.html

  左側の坂を上って行くと、ハゼノキがある。そこへ行く途中に、一葉という初めて聞くサクラがある。花は高いところにあるので、詳細は分らない。資料によると、「花のの中心から葉化した雌しべが1本でる」と説明されていたので、写真を拡大してみたが、葉化した雌しべは見つけられなかった。それでも、中々面白そうなサクラと分かった。

 資料:http://www.weblio.jp/content/%E4%B8%80%E8%91%89?dictCode=SKRZK

 ほぼ同じところに衣通姫(ソトオリヒメ)がある。まず、「衣通姫」を何と読むかが分からない。時々簡単に読めない名前が付けられている。調べると、「ソトオリヒメ」と読むとある(資料1)。更に読んで行くと、「染井吉野の実生から作られた桜で染井吉野と大島桜の雑種と推定されています」との説明がある。ソメイヨシンの果実は稔性で、結実しないし、果実が出来ても発芽しないといわれているが、例外もあるように見受けられる。

 花は一重で、ソメイヨシノによく似ている。ただ、萼筒の緑色のところは何となく、オオシマザクらに似ているようだ。

 資料1:http://www.weblio.jp/content/%E8%A1%A3%E9%80%9A%E5%A7%AB?dictCode=SKRZK

 同じところに、万里香(バンリコウ)というサクラがある。このサクラも初めて見るサクラである。正面から見ると、花弁に隙間がなく、ほぼ円形上に見える。極僅かにピンク色が混ざる色をし、香りがあるという。過って、荒川土手でさいばいされていた記録があるが、北海道の松前町で発見され、それが広がったといわれている。

 資料:http://hanazukan.exblog.jp/8727523/

撮影:4月12日

 記  平成29年4月17日(月

4月30日(日)
イチョウやメタセコイアが茂る林の下草 ノゲシ イチゴツナギ メタセコア メタセコアの冬芽から出た新葉

ヘビイチゴとカキドオシ カキドオシ ハナミズキ ハナミズキの小花

4月30日(日)

 色々な所の草木を見ていたため、三ッ池公園から少し遠ざかってしまった。この間にカンザンなどのサクラが咲き出し、散って仕舞ったのではないかと心配になって来た。今日は風も弱く、写真が撮れそうに思ったので、出かけてみた。

 何時ものように南門を入ると、もう桜の花はどこにも見ることが出来なかった。「今年のサクラの季節が終わった」と実感した。これから見ようとするカンザンなどのサクラはどうなっただろうかと気になって来た。地元の公園では葉が多くなったが、未だカンザンには花が大分残っていたので、望みは捨てきれない。

 公園に入って目に入ってきたのは、ハナミズキの白色の花だった。サクラの季節が終わり、新しい季節感を感じた。ハナミズキを見る前に、イチョウやメタセコイアが茂る林を先に見ることにした。青々と色々な下草が生えてきている。つい先日までは地面が見えていたのだが、今は大分草で覆われるようになっている。どんな草があるか見ると、背丈の高いものでは、ノゲシ、オニタビラコ、イチゴツナギなどがある。カラスノエンドウはこれらに絡みついて伸びてきている。また、地面を這うようにヘビイチゴが広がっている。

 先日、ヤブタビラコを見てきた。ヤブタビラコとオニタビラコとどこが違うか、何とか分かってきた。このオニタビラコは今色々な所で見ることが出来る。ノゲシ、オニタビラコ、イチゴツナギをかき分け、メタセコイアに近付いた。メタセコアの小さい冬芽からどのように新芽が出てくるか捉えたかったが、既に新葉が大きく伸びてしまっていた。新葉の根元を注意してみた。冬芽は4つに割れ、そこから新葉が出てきている。新葉は複葉で、小葉は対生になっている。

 ケヤキの林に入り、どんな下草があるか見た。沢山目にするのは、ヘビイチゴである。小さい葉が多いので、ミツバチグリと間違えそうである。ヘビイチゴは1本の花茎から1つの花が咲き、ミツバチグリは複数の花が咲くという。この花はどれも1本の花茎から1つの花が咲いているので、ヘビイチゴになるようだ。このヘビイチゴを見ていると、寄り添うように青紫の花がポツンと見えた。花柄を辿って行くと、丸い円形に近い葉に通じていた。「カキドオシだ」と分かった。カキドオシはシソ科で、唇形花である。花の形を捉えようと、接写写真を撮ったがうまくいかなかった。

 一番先に目が行ったハナミズキの樹へ近寄った。白色の花弁のように見えるものは萼だという。綺麗なものはないかと色々物色したが、ハナミズキの萼は、どれも先端の中央が凹み、そこが暗褐色で、全てが白色のものはないようだ。ハナミズキの本来の花は中央にある。小花は、円筒花のように見えるが、黄緑色の4枚の花弁はくるりと反り返っている。小花の開花はもう大分進んでいるようだ。

撮影:撮影:4月28日

 記  平成29年度4月28日(金)